「セラミド+数字」と「セラミド+アルファベット」の違い
あまり知られていない「セラミド+アルファベット」
別ページでご紹介していますように、
ヒト型セラミドは「セラミド+数字」もしくは「セラミド+アルファベット」で表示されます。
「セラミド+数字」というのは、例えば「セラミド2」「セラミド3」という表示名、
「セラミド+アルファベット」というのは、例えば「セラミドEOP」「セラミドNS」という表示名です。

化粧品に配合されているヒト型セラミドの表記を見たときに、
「セラミド2」「セラミド3」といったセラミド+数字の成分を目にすることはよくあると思います。
このサイトでもご紹介していますが、
「セラミド+数字」のヒト型セラミドについては、その役割に関してもご存知の方は多いのではないでしょうか。
例えば、「セラミド2は、水分保持をサポートする」、
「セラミド3は、アンチエイジング効果を高める働き」、などです。
他方、「セラミド+アルファベット」については、あまり知られていないようです。
「セラミド+数字」と「セラミド+アルファベット」、その違いは何なのでしょうか。
「セラミド+数字」と「セラミド+アルファベット」は同じもの
INCI名の変更
実は、「セラミド+数字」と「セラミド+アルファベット」は同じものなのです。
では、どうして2種類の表示名があるのでしょうか。
それは、INCI名称が、
「セラミド+数字」から「セラミド+アルファベット」へと変更されたためです。
INCI(インキと読みます。)とは、International Nomenclature of Cosmetic Ingredients(化粧品原料の国際命名法)の略称です。
多くの化粧品会社は、化粧品の全成分表示に
日本化粧品工業連合会が作成している「化粧品の成分表示名称リスト」の名称を利用しています。
この「化粧品の成分表示名称リスト」の名称は、INCI名称に基づいています。
INCI名称が変更されると、この「化粧品の成分表示名称リスト」の名称も変更されることになります。
現在は、その旧表示名の「セラミド+数字」と、新表示名の「セラミド+アルファベット」が混在している状況です。
ちなみに、「セラミド+数字」は、発見された順につけられた番号です。
「セラミド+アルファベット」は、セラミドを構成する構造式の略語が表記されたもので、
アメリカなどの海外では一般的に使用されています。
旧表示名と新表示名の対照リスト
セラミド1 | セラミドEOP |
–
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セラミド2 | セラミドNS |
–
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セラミド2 | セラミドNG | N-ステアロイルジヒドロスフィンゴシン |
セラミド3 | セラミドNP | N-ステアロイルフィトスフィンゴシン
N-オレオイルフィトスフィンゴシン |
セラミド4 | セラミドEOH |
–
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セラミド5 | セラミドAG または セラミドAS |
–
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セラミド6Ⅱ | セラミドAP | ヒドロキシステアロイルフィトスフィンゴシン |
セラミド7 | セラミドAH |
–
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セラミド8 | セラミドNH |
–
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セラミド9 | セラミドEOS |
–
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セラミド10 | セラミドNDS |
–
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セラミド11 | セラミドADS |
–
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セラミド12 | セラミドEOdS |
–
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セラミド化粧品の表示
セラミド化粧品の全成分表示における新表示名への移行は、化粧品会社によって対応が分かれています。
メディプラスゲルのように、製品リニューアルを機に新表示名へ変更した製品もありますが、
わかりやすさを優先してか、旧表示名のままの製品もありますし、
新旧の表示名を併記している商品もあります。
メディプラスゲルは、製品リニューアル後、新表示名が記載されています。
2020年8月現在、アヤナスのように、「セラミド」+数字で記載されているセラミド化粧品もあります。
