セラミド美容液は、
主として4種類のセラミド及び合成セラミド(擬似セラミド)が使われています。
◆ヒト型セラミド
◆植物性セラミド
◆動物性天然セラミド
◆合成セラミド(擬似セラミド)
ヒト型セラミド
ヒト型セラミドは、人間の肌が元々もっているセラミドとほぼ同じ構造に生成されたセラミドです。
そのため、浸透力、親和性が高く、敏感肌の方にはおすすめのセラミドです。
美白効果等が期待でき、保湿力にも優れています。
ヒト型セラミドは、その生成方法や構成する脂肪酸の炭素数により、いくつもの種類がありますが、
現在、化粧品に配合されているヒト型セラミドのほとんどは、
酵母の発酵を利用したバイオ技術によって生成されたセラミドです。
ヒト型セラミドは、動物性の天然セラミドほど高価でないので、その点もメリットです。
成分表示は、「セラミド2」「セラミド3」「セラミド6Ⅱ」「セラミドNP」「セラミドEOS」のように、セラミド+数字、もしくは、セラミド+アルファベットで表示されます。
医薬部外品の表示としては、「N-ステアロイルジヒドロスフィンゴシン」「ヒドロキシステアロイルフィトスフィンゴシン」などがあります。

ヒト型セラミド配合のセラミド美容液
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アヤナス ローション コンセントレート |
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◆ブルークレール リペアモイストWエッセンス(植物性セラミドも配合)
◆持田製薬 コラージュB.K.AGE ビーケーエイジ(植物性セラミド・合成セラミドも配合)
植物性セラミド
植物性セラミドは、穀物などの植物から作られています。
大豆や米、とうもろこし、こんにゃくなどに由来するセラミド、または小麦胚芽油、米ぬか油などから抽出されたセラミドです。
植物性のセラミドは浸透力が高いのですが、人間の肌の組成とやや異なるため、他もセラミドに比べて保湿力はやや弱めと言われます。
利点は、動物性のものよりも安全性が高いことで、より肌に優しいとされています。
成分表示「コメヌカスフィンゴ糖脂質」「植物性セラミド」と表示されるものが多いです。
植物性セラミドセラミド配合のセラミド美容液・化粧品
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◆持田製薬 コラージュB.K.AGE ビーケーエイジ(ヒト型セラミド・合成セラミドも配合)
◆ブルークレール リペアモイストWエッセンス(ヒト型セラミドも配合)
動物由来の天然セラミド
動物に由来するセラミドで、特に馬由来のものが有名です。
馬などの動物と人間は同じ哺乳類ですので、人間の肌への親和性が高く浸透性が優れているため、
肌のバリア機能を高めるなどの効果も得られやすいのが特長です。
ただ、欠点は価格が高いことです。
当然この動物性由来のセラミドを配合した化粧品も高価なものとなります。
成分表示は、「セレブロシド」、「ウマスフィンゴ脂質」、「ビオセラミド」と表示されるものが有名です。
動物由来の天然セラミド配合のセラミド美容液
配合セラミド: |
合成セラミド(擬似セラミド)
石油原料からセラミドに似た構造の成分を化学的に合成した保湿成分です。
本物のセラミドに比べ効果は低いとは考えられるものの、大量生産ができるため安価となり、
配合美容液も、購入しやすい価格となります。
成分表示にはセラミドとは表記できませんので、「ヘキサデシロキシPGヒドロキセチルヘキサデカナミド」「N-(テトラデシロキシヒドロキシプロピル)-N-ヒドロキシデカナミド」「セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド」などと表記されます。
合成セラミド(擬似セラミド)配合のセラミド美容液
◆持田製薬 コラージュB.K.AGE ビーケーエイジ(ヒト型セラミド・合成セラミドも配合)

セラミドとは
セラミドは、肌の角質層に存在し、皮膚のバリア機能と保湿を司っている成分です。
角質層は、肌の表皮の最も外側にあり、セラミドはその角質層で細胞と細胞の間を生める役割を果している細胞間脂質の主要成分です。
細胞間脂質において、40~60%を占めると言われています。
セラミドの大きな役割は2つです。
まず、皮膚のバリア機能です。
皮膚の表面には皮脂膜があり、これが一次バリアとして、肌を守っていますが、
その次に二次バリアとしての役割を果しているのがセラミドです。
セラミドが存在する角質層は、肌の最も外部に近い部分にありますので、
その角質層において、外部からの異物や細菌などが侵入するのを防いでいます。
肌のバリア機能がよく働くためには、角質層が十分なセラミドで満たされていることが必要です。
セラミドが不足すると、外部からの刺激性物質などの侵入を許し、肌トラブルを招きかねません。
次にセラミドの大きな役目は、保湿です。
成分としては、脂質であるセラミドですが、水になじみやすいという性質も持っています。
セラミドが角質層の細胞間で水分を蓄える働きをしてくれることで、肌は潤いを保つことができます。
肌を外部からの細菌などから守る役目と、肌内部で保湿を司ること。
セラミドは、この2つの大きな役目を果し、美しい肌のために大変重要な肌の潤いを守ってくれているのです。